今週の「水曜朝礼」は
中学1年C組担任の小松先生と
高校3年副担任の古屋先生よりお話がありました。
-小松先生-
先週の土曜日には、芸術観賞会で、劇団四季の「キャッツ」を観賞しました。日本での公演は28年目を迎えるそうです。猫たちのダンスに始まり、ゴキブリのダンスやメモリーの独唱など、それぞれの猫たちの生きざまをミュージカルでえがいた素晴らしい作品でしたが、どうだったでしょうか。
あの舞台を作り上げたのは、役者たちの何百時間にも及ぶ稽古、スタッフの人たちの大いなる努力と技術が一体とになってつくりだされた特別な空間でしたが、もうひとつ、重要な要素があります。何でしょう。それが、私たち観客でした。客席にも多くのキャッツが登場しましたが、毎日全く違う雰囲気の中で、劇団の人たちは、その時の最高のものを見せようと努力してくれているのです。私たちは、知らない間に「協力・参加」していたことになりますが、協力とは非常に難しいものです。
いま、みなさんはまさに「協力」して合唱コンクールに向けてクラス・学年で練習を行い、準備を進めています。
①自分は、部活にも出ないで一生懸命練習に参加しているのに、遅刻してきたり、大きな声を出さない人がいることにイライラする人。
②何で合唱なんかしなくちゃいけないの、別に遅刻ぐらいと思っている人。
③練習には出ているけれどなんとなくいる人。など、様々な人がいるのではないでしょうか。
どうですか、自分はどこかにあてはまりましたか
スーパーやコンビニに並んでいる商品と違い、人間は一人ひとり違います。考えや思っていることも、全員違うのです。しかしその違う人同士で生活し、つくりだしているのが「社会」です。違うからだめだ、ではなく「ではどうしたらよいのか」というところにまで話は進んでいきます。
様々な方向を向いている気持ちをどのように一つにまとめ、「他者との温かい関係の確立」をつくっていくか、これは、一つ一つのクラス・学年によって違う心の成長です。早いも遅いも関係ありません。
実は中学から高校卒業にかけては、大人でもなく、子供でもない、その中間に位置する「青年期」と呼ばれる時期にあります。みなさんはこれから「倫理観のある大人になりましょう」と言われることもあると思います。倫理の「リン」は仲間を意味し、倫理の「リ」は、筋道を表す言葉で、社会生活で人の守るべき道理となるものです。「倫理」とよく似た「道徳」という言葉がありますが、これは広い意味では同じですが、その倫理・道理を身につけていくための主体的態度のことです。
・・・なんだか全然わからない・・・そうです。みんなは、中学・高校でそれを自分で体験し、考え、話し合い、理解していくことになるからです。幼稚園や保育園の頃は、自分の家族や親せきや幼稚園・保育園がすべての世界でした。小学校・中学となるにつれて、関わる人間関係や行動範囲が大きく広がってきます。そして、中学になるとより自分の意思を強く持つようになってきます。それと同時に人間関係が複雑になり、対立も増えてきます。
「共に生き、協力しあう」身近なことでいえば、合唱コンクールは、こうした「協力をし合う」ことに大きな力点があります。学校卒業後、学校生活の思い出の中に強く残るのは、部活や学園祭・合唱などのクラスや学年で協力した出来事です。そこには達成感や、充実感があったからです。自分たちでそれに向かっていける力は何でしょうか。考えてみてください。
まだ準備が不十分な団体もあれば、かなり練習を重ねている団体もあると思います。今の自分たちにできることを出し、さらに本番にむけてやる気のスイッチを入れるきっかけにしてほしいと思います。また、その後各学年から行事や学校生活を通じて身につけていってほしい「生徒力」についての話があると思います。今の先生の話を思い出しながら、聞いてほしいと思います。
-古屋先生-
おはようございます。今日は、ふと思いついた雑多な話で、つながりはありませんが、短時間お話ししたいと思います。
少しずつ秋めいてきていますが、今日は十五夜です。今夜は素晴らしい中秋の名月が見られることを期待しています。
明日は秋分の日で、祖先を敬い亡くなった人をしのぶ日で彼岸の中日にあたります。太陽は赤道の上で、昼と夜の長さがほぼ同じになります。仏教で中道を尊ぶところから、この時に仏事を行おうという考え方が生まれたと言われています。中道とは偏らないで何でもほどほどが良いという考えです。
さて、私はかつて相模湖の近くを通った時に、そこに大きく「日本一まずい手打ラーメン屋」という看板のある店と隣にごく普通のラーメン屋が並んでいるのを見かけました。その周りには他に何の店もありませんでした。私は、ちょっと興味をもって「日本一まずい手打ラーメン屋」に入りました。味は良かったのです。では、仮にその隣に「日本一うまい手打ラーメン屋」という看板のある店があったとしたら、みなさんは、どの店に入りますか。 1.「日本一まずい手打ラーメン屋」 2.「日本一うまい手打ラーメン屋」 3.ごく普通のラーメン屋 (挙手)ちなみに「日本一まずい手打ラーメン屋」は、理由はわかりませんが、その後閉店し今はなくなっています。ごく普通のラーメン屋は今も残っています。看板に偽りありと言われるとすればどのラーメン屋でしょうか。「日本一まずい」と謳っておいしかったら苦情をいう人はいないと思いますが、「日本一うまい」と謳っておいしくなかったら、苦情を言われるかもしれません。初めて入る時は看板に迷いますが、2回目以降は味が勝負でしょう。看板をどう判断するかは人によって多分違います。皆さんが学園祭で店を出す場合、どんな看板を出せば大勢のお客さんが入ってみようと思うのか、考えてみるとおもしろいかもしれません。
次は健康に関係するお話です。私たちは、毎日食事をしていますが、食生活の中で知らず知らずのうちに多くの食品添加物を摂取しています。私は若い頃一人暮らしが長かったので、どうしても外食が多くなり、かなりの食品添加物を摂取してしまったのではないかと今になって思っています。食品添加物を多く含んでいる食品は、おいしそうな色をしていたり、簡単に食べられたり、保存がきいたり、安かったり、実際おいしかったりなど、メリットは確かにありますが、発ガン性や毒性が疑われるものが結構たくさんあり、体内に蓄積されていくものもあるようです。すべての食品添加物が悪いわけではありませんので、情報を集める必要はありますが、食事は毎日摂るものですので、皆さんが自分でできる範囲で、食品添加物ができるだけ少ない食材を選ぶに越したことはないと思います。できるだけ加工してない食品を食べる方が賢明でしょう。
次に歯についてですが、歯は抜けると生えてきませんので、一生の財産です。私は小さい頃はあまり歯磨きをしませんでした。虫歯がたくさんありました。今でも治療済みの歯はたくさんあります。ところが、小学生の頃、歯磨きをしないのに虫歯がない友人がいました。今思うと、理由はいくつかあったでしょうが、唾液がたくさん出る人は、歯磨きをしなくても唾液が歯を掃除して虫歯になりにくいということはあるそうです。特に唾液が少なめの人は食後すぐに歯磨きをするのが理想的ですが、時間がなかったり、面倒であったり、誰も磨いていないから恥ずかしいというような理由で歯磨きができない場合でも、生野菜を最後に食べて食事を終えると歯の掃除になり、かなり虫歯予防になります。
関連して、歯磨き剤もよく調べる必要があります。有害物質を含んだ歯磨き剤を使用すると舌下から体内に吸収され、有害物質が体内に蓄積することがあるそうです。
ところで、健康に関することも継続性が必要ですが、学習も継続することが大切です。一回記憶しただけでは、時間が経てばほとんど忘れてしまいますが、記憶回数を増やせば忘れにくくなります。つまり、繰り返し学習すれば記憶は残ります。そして、繰り返していくうちに学習にも加速度がついてきます。毎日コツコツとむらのない学習と繰り返し学習の習慣が身につけばきっと良い成果が得られると思います。
最後はコンピュータに関する話です。今日ではパソコンを使ってインターネットからいろいろな情報が容易に手に入ります。私がここまでお話ししたこともインターネットからの情報に負う部分があります。現在に至るまでの本校のコンピュータの授業の変遷を簡単に追ってみます。
昭和59年頃までは汎用コンピュータを使っていました。COBOLでプログラムを作り、紙テープや紙カードを用いて、プログラムやデータを入力していました。場所は今の国際教育センターのところに電算室がありました。他の特別教室も今とは何か所か場所が変わっています。
ちなみに、理科室はどこにあったと思いますか。 1.図書館3階の情報処理室 2.2階の第一マルチメディア教室 3.201号室 (挙手) 正解は2番の2階の第一マルチメディア教室でした。
昭和59年にパソコンが導入され、最初は、BASICでプログラムを作成していました。そのうち、EXCELなどのアプリケーションソフトウェアが普及し始め、プログラム作成よりもソフトの利用を中心とする授業に移行して、現在に至っています。
本校でインターネットの利用環境が整ったのは平成9年のことです。便利になりましたが、インターネットから得られるすべての情報が正しいとは限りません。どの情報が正しくて、どの情報が間違っているのかを判断するためにも多くの情報を収集することが必要です。そして、それらを総合して最後に判断するのは自分自身になります。しっかり勉強してください。