6月14日(水)、高校1年生は国立劇場の歌舞伎鑑賞教室に行ってきました。この鑑賞会は、日本の伝統芸能に親しみ、理解を深めることを目的として、毎年実施しているものです。
今回の演目は、『日本振袖始(にほんふりそではじめ)―八岐大蛇(やまたのおろち)と素戔嗚尊(すさのおのみこと)―』。近松門左衛門が『古事記』や『日本書紀』を題材に書き上げた作品です。八人の演者が鱗模様の衣装で激しく襲いかかる場面は迫力があり、歌舞伎初心者にも十分にその魅力を堪能させてくれます。
ホームルームの時間をつかって歌舞伎の歴史の勉強をしていたことに加え、演目前に「歌舞伎のみかた」、演目中にイヤホンガイドによる解説が入ったことで、見どころをおさえながら鑑賞することができました。
歌舞伎鑑賞会を終えた生徒たちの声:
●花道があることで客席と俳優さんの物理的距離が近くなり、より迫力を感じられた。くろみす音楽は中学で学んだが、「ツケ」をはじめて知り、あるのとないので全然感じ方がかわり、裏の音も重要だなと思った。(内堀 陽菜さん)
●初めて歌舞伎を見て、改めて、日本芸能の魅力を肌で感じることができました。役者さんの声の出し方や動き一つ一つに迫力や美しさが詰まっていて、生で見るからこそ分かる歌舞伎の良さを学ぶことができました。(佐藤 もも奈さん)
●「醜い女性」が「美しい女性」に対する憎しみを男性が表現していることに芸術性を感じました。昔の娯楽を今でも楽しめるということは、それほど価値のある伝統文化であることだと思いました。(趙 銘尊志さん)
●歌舞伎に対して難しい、分かりづらいというイメージがあったけれど、今回実際に見てみて、最初の説明が少し今っぽくなっていて楽しめる工夫がされていたり、イヤホンガイドでその場面を詳しく説明してくれて、知識がなくてもとても楽しめることができました。また、日本ならではの三味線や太鼓などの音楽も実際に体感することができてとても貴重な体験でした。(細井 唯衣さん)
国立劇場は、施設の再整備のため、10月末をもって一旦閉場することが決まっていますが、今回の鑑賞会をきっかけに、個人でも劇場を訪れ、伝統芸能への関心を深められるよう期待しています。
高校1年学年会